「送れなかった言葉」をテーマにした共感型群像劇が7月28日に開幕。僕が見たかった青空・八木仁愛ら14名が日替わりキャストで6人の女性の人生を紡ぐ、涙と笑いの80分に注目だ!
「送れなかった言葉」が舞台を動かす——池袋あうるすぽっとで開幕
7月28日、東京・池袋のあうるすぽっとにて、朗読劇『未送信フォルダ -#送れなかった言葉-』が開幕した。本作は、SNSやLINEで誰もが一度は経験したことのある”送れなかった言葉”をテーマにした共感型群像劇。「伝えられなかった想い」を抱える6人の女性たちの日常と人生が交差していく物語だ。脚本は劇団6番シード代表として数多くの人気作品を手掛ける松本陽一、演出はBobjack Theaterの扇田賢がそれぞれ担当している。
出演するのは、石井陽菜、絃ユリナ、遠藤瑠香、北澤早紀、倉知玲鳳、小日向美香、西葉瑞希、坂口渚沙、富田麻帆、名塚佳織、林鼓子、本西彩希帆、八木仁愛、優希まひろの14名(50音順)。日替わり・回替わりで異なるキャストが6人の女性たちを演じるダブル・トリプルキャスト制を採用しており、観る日によって異なる「言葉のセッション」が楽しめる構成になっている。
6人の女性が抱える「伝えられなかった想い」
物語の登場人物は、内気で自信がないカフェ店員の七海、元彼に執着するフリーターの美優、真面目すぎるアパレル会社員の莉子、孤独を抱える人気インフルエンサーの彩音、一人暮らしを始めた大学生の紗季、亡くなった父に後悔を抱えるケアマネージャーの遥の6名。「返信したいけれど、どう返せばいいか分からない」「勇気が出なくて送信できない」といったSNSならではのリアルなストレスが積み重なっていく。
ある出来事をきっかけに物語は大きく動き出す。笑ってしまうほどリアルな”あるある”がありながらも、誰もが胸の奥に抱えている後悔や優しさが交錯する作品だ。上演時間は約80分。映像演出も融合した舞台は、耳でも目でも楽しめる仕掛けが施されており、最後まで飽きずに観られると富田麻帆も太鼓判を押している。
初日キャストが語った本音——八木仁愛「『ありがとう』をもっと伝えたい」
開幕直前に行われた取材会には、初日公演に出演する八木仁愛(七海役)、本西彩希帆(美優役)、富田麻帆(莉子役)、小日向美香(彩音役)、北澤早紀(紗季役)、遠藤瑠香(遥役)の6名が登壇した。初の朗読劇に挑む八木仁愛は「緊張と不安が一番の気持ちですけど、稽古の時から他のキャストさんのとても素敵な声を聞いて、『耳が幸せだな』と思いつつ、私もそう思ってもらえるような存在にならなきゃいけない」と率直な心境を明かした。
「稽古を通じて印象が変わった言葉は?」という問いに「ありがとう」と答えた八木は、「たった五文字ですけど、この言葉を持つ力について、よりこの作品から感じました。私自身、人から何かしてもらった時に『ありがとう』より先に『ごめんなさい』が出ちゃうタイプで。でも実は、相手側からしたら、ちょっと違うのかなというのを改めて考える機会にもなりました」と語った。メンバーへも「ありがとう」をもっと伝えたいと話す姿が印象的だった。
キャストそれぞれが感じた「言葉の力」
本西彩希帆は「作中に、手紙を書いては消すというシーンが出てくるんですけど、結局、一番最初に書いた言葉が本音なんだなというのを、この作品と役を通じてすごく感じました」と美優役を通じた気づきを述べた。一番最初に思ったことが本音だから、それをちゃんと人に伝えたほうがいい——そんなシンプルだけど深いメッセージが、この作品には詰まっている。
彩音役の小日向美香は「SNSをやっていると、いいことだけじゃなく、悪い言葉も届く世界でもあって、正直私自身もしんどいと思ったこともある」と自身の経験を重ねながら、「それでも喜んでくれる人やファンの人たちのために頑張りたいと思う彩音ちゃんの心にはすごく共感した」と明かした。北澤早紀は「『黒川家グループLINEに投稿してるの、ここんとこずっと私だけじゃん』というセリフに”ギクッ”としてしまって」と笑いながら、自分の家族LINEへの返信を増やそうと決意したエピソードを披露。観客の心にも刺さること間違いなしのセリフだ。
この組み合わせは今日が最初で最後——日替わりキャストの醍醐味
富田麻帆が「この組み合わせは今日が最初で最後になると思うんですけど、きっと日によって言葉のセッションみたいな感じが変わっていく」と語るように、本作の最大の魅力はキャストの組み合わせによって毎回異なる化学反応が生まれること。同じ物語でも、誰が演じるかによって全く違う感情が生まれる——それが朗読劇ならではの醍醐味だ。北澤早紀は紗季役と美優役の二役を務めており、一つの作品の中で異なる視点から物語に関わるという贅沢な体験も見どころの一つ。
「笑って、共感し、そして最後に少しだけ涙する」——そんな80分を届けるべく、14名のキャストが全力で挑む朗読劇『未送信フォルダ -#送れなかった言葉-』。スマホを手にしながら「送れなかった言葉」を思い浮かべたことがある人なら、きっと誰もが胸を打たれるはずだ。公演の詳細は公式サイトをご確認ください。







