HTCのVIVE ORIGINALSが手がけるバーチャルアイドルオーディション番組『VPOP ASIA』がついに始動。日本の人気VTuber Ksonも特別出演し、中国語圏の名曲120曲をバーチャルと現実が融合した新感覚ステージで再解釈する。
1年半の制作期間を経て——バーチャルアイドルが主流エンタメへ踏み出す瞬間
2026年7月22日、HTC NIPPON株式会社は、XRオリジナルコンテンツを手がけるVIVE ORIGINALSが新たなバーチャルアイドルオーディション番組『VPOP ASIA』を正式始動したことを発表した。VIVE ORIGINALSのゼネラルマネージャー・劉思銘が率いるチームが1年半をかけて制作した本番組は、バーチャルプロダクション技術、中国語圏ポップミュージック、デジタルIPという三つの要素を大胆に融合させた意欲作だ。
番組はすでに7月18日より台湾のTVBS歓楽台およびCATCHPLAY+で放送・配信を開始。7月23日以降は毎週木曜21時(日本時間)より、VPOP ASIA公式YouTubeおよびTwitchチャンネルでも配信される。テレビからOTT、そしてデジタルプラットフォームまで、多面的な展開でより幅広い視聴者層へリーチしていく構えだ。
15名のバーチャル練習生と29名の審査員——その舞台裏に驚きあり
『VPOP ASIA』の核心は、15名のバーチャル練習生が過去約30年間の中国語圏ポップミュージックの名曲120曲を新たに解釈するという、スケールの大きな挑戦にある。審査には中国語圏の音楽シーンを代表する29名のミュージシャン、アーティスト、プロデューサーが参加し、作曲・制作、歌唱、ステージパフォーマンス、市場性など多角的な視点でバーチャル練習生を評価する。
注目すべきは、その制作手法だ。高度な3Dバーチャル技術と実写パフォーマンスを組み合わせ、モーションキャプチャーを通じてバーチャルキャラクターのステージパフォーマンスをリアルタイムに表現する。画面上のバーチャルアイドルだけでなく、司会者・審査員・バンド・そしてキャラクターを演じる舞台裏のパフォーマーも、すべて実在の人物が担当しているのがポイントだ。
司会を務めるのは台湾の人気司会者・Lulu(黄路梓茵)。バーチャルアイドルと同じステージで司会を行うのは今回が初めての挑戦となる。収録現場には実際の出演者の姿がないため、モニターを通じてバーチャルキャラクターの位置や身長、やり取りのテンポを確認しながら、会話・ハイタッチ・ハグといったリアクションをこなす必要があった。完成映像を見たLuluは「私たちの技術は、もうここまで進化したのですか!」と驚きのコメントを残している。
日本のVTuber Ksonが特別出演——アジアを横断するコラボが実現
日本のアイドル・VTuberファンにとって見逃せないのが、人気VTuber・Ksonの特別出演だ。日本および海外でも高い知名度を誇るKsonが、台湾発のバーチャルアイドルオーディション番組に登場するという異色のコラボレーションは、バーチャルエンターテインメントの国境を越えた広がりを象徴している。
VIVE ORIGINALSの劉思銘GMは「台湾のバーチャルエンターテインメントが世界へ進出するための”ファストパス”をつくりたい」と語り、「私たちが手がけているのは、懐かしさを再現することではなく、未来を創造することだ」と力強く強調した。中国語圏の音楽トレンドとテクノロジーを融合し、ポップミュージックに「ハイテクかつ完全デジタル」という新たな道を切り開くという宣言は、業界に大きなインパクトを与えそうだ。
テレビ・OTT・YouTube・Twitch——どこでも観られる新時代の配信体制
『VPOP ASIA』の配信体制も見どころのひとつ。台湾のTVBS歓楽台・CATCHPLAY+に加え、7月23日以降は毎週木曜21時(日本時間)にVPOP ASIA公式YouTubeおよびTwitchでも視聴できる。日本にいながらリアルタイムで追えるのは、国内のバーチャルアイドルファンにとって嬉しいポイントだろう。
今後VIVE ORIGINALSは、『VPOP ASIA』を出発点にアジア・世界市場へと協業の機会を段階的に拡大し、コンテンツプラットフォーム・音楽業界・エンターテインメントブランド・海外クリエイターとともにバーチャルキャラクター、音楽コンテンツ、デジタルIPの可能性を追求していく方針だ。バーチャルアイドルが主流エンタメの舞台へ本格進出するこの瞬間、見届けておきたい。








